| 著者: | 鈴木 清剛 | 
| 読み: | すずき せいごう | 
| 題名: | 『男の子女の子』 | 
| 出版: | 河出文庫 | 
| 発行: | 2002/09(1999/10) | 
| 読了: | 2003/06/01 | 
| 評価: | C+: ★★★ | 
| 感想: | 
           美大予備校に通う主人公、さや。男の子が予備校にヌードモデルとしてきた女性に惚れたことから二人の生活に奇妙なねじれが生じる。 十代最後という不安定な年齢、将来の自分が見えていない時期。大人が格好よく見えたり汚れて見えたりする。クールに生きているように見える大人だって十代の日常とは異なるレベルでやっぱり悩み苦しんでいる。それにまともに巻き込まれようとしたとき、僕らの生活は静かに破壊されてゆく。それでもやはり学校へ行き課題をこなすという日常は続いてゆく。何もかもが変わってしまったのに何も変わっていない残酷さ。  |