| 著者: | 村上 龍 |
| 読み: | むらかみ りゅう |
| 題名: | 『最後の家族』 |
| 出版: | 幻冬舎 |
| 発行: | 2001/09 |
| 読了: | 2002/04 |
| 評価: | B: ★★★★ |
| 感想: |
父、母、息子、娘、あるいは夫、妻、兄、妹、という4人家族のすれ違いと再確認の物語。 一定の時間軸をそれぞれの視点から書いてみせることで、家族とは他人の集まりでしかないことを描き、家族という神話に寄りかかったままの親の悲しさ、哀れさをあぶりだす。 しかし、最後に一定のずれが残るという留保を付けながらも和解と理解、救いに着地させる作者の意図が分からない。結果は示してもその方法は示さないからだ。 |