| 著者: | 石田 衣良 |
| 読み: | いしだ いら |
| 題名: | 『池袋ウエストゲートパーク』 |
| 出版: | 文春文庫 |
| 発行: | 2001/07/01(1998/09/01) |
| 受賞: | オール讀物推理小説新人賞受賞 |
| 読了: | 2001/01/20 |
| 評価: | B: ★★★★ |
| 感想: |
高校を卒業したあと、進学も就職もしないで家業の果物屋を手伝っているだけの主人公が、街を押さえる「チーム」や暴力団のトップから一目おかれる存在になるまでの事件簿4編。 池袋西口公園を「ウェストゲートバーク」と呼ぶ神経は、全般に満ちあふれている。 一読、顔黒・援助交際・ダブダブ・ズルズルしている若者たちに共感を寄せているように読める。しかし、実際に事件を解決する主人公とその助っ人たちは、引きこもりであったりオタクであったりはしても、何かにのめり込んで突き詰めた人たちばかり。 安い勧善懲悪小説を読んでいる気分。 コンビニの入り口でたむろしているティーンの心象風景を描いたものでもなし、池袋という街を描いたものでもなし、中途半端な気がした。どこが新しいのだろう? |