| 著者: | リチャード・バック |
| 読み: | Back, Richard |
| 翻訳: | 五木 寛之 |
| 題名: | 『かもめのジョナサン』 |
| 出版: | 新潮文庫 |
| 発行: | 1977(1970) |
| 解説: | 五木 寛之 |
| 読了: | 2001/09/18 |
| 評価: | C: ★★★ |
| 感想: |
食べるとか近所の評判とか群の掟とか、そういった俗っぽいことなんかいらない。かもめとして純粋に飛ぶことだけを追及するのだ。ストイックに。悟りを開け。時間と場所をも超越しろ。かもめのブッダ物語。 1970年代のアメリカ西海岸や大人の社会に反発を覚える十代にはリアリティをもって響くメッセージなのかもしれない。今の僕には絵空事。 生きているとお腹が減るということ、食べるためには働くかもらうかしなければならないということ、世の中には他人がいてその人たちは低俗で恨み嫉み妬みでいっぱいだということ(自分と同じように)、たまに嬉しいことがあるということ。そういったことを無視して成り立つ文学に今は興味を持てない。 五木寛之の解説/訳者あとがきは一読の価値あり。 |