| 著者: | 佐伯 一麦 |
| 読み: | さえき かずみ |
| 題名: | 『ア・ルース・ボーイ』 |
| 出版: | 新潮文庫 |
| 発行: | 1994(1991) |
| 受賞: | 三島賞受賞 |
| 読了: | 2000/11/07 |
| 評価: | C: ★★★ |
| 感想: |
いい物語ではあると思う。でも、『納棺夫日記』とか『白仏』を読んだ後になってしまったからなのか、生きている方から見た生の物語にいまいち説得力がない。所詮はレールに乗って生きるのか、そこから外れて肉体労働しながらリアルに生きるのか、という問いだから。 もっとも、それは主人公の少年からこの小説が描かれているから、というようにも思える。もう一人の主人公の少女、幹にとってはもっと圧倒的な問題のようにみえる。作者はどうも意図的に幹を語らないんだけど。 福田和也絶賛。 |